好きな俳優さんの好きな舞台の話〜井澤勇貴さん編〜

井澤くんはスタイルも良いし格好良いとは思うのですが、そこを差っ引いたとしても出演作品を見れば見る程求心力があって「もっと他の作品を見てみたい」と魅了されてく、華のある魅力的な俳優さんだと思います。

 

井澤勇貴くんとの出会い

 

初めて拝見したのは「メサイア翡翠ノ章〜」でした。そもそもメサイアを観に行ったのがたまたまだったので、当時はオールバックの見た目のインパクトと本人の強そうな雰囲気にひたすら気圧された印象。ただ、舞台の話の中ではサポート的ポジションなのでさして目立たず。「良い声してる俳優さんだな。」位にしか思ってなかったのです。

…が。

続編の「メサイア〜鋼ノ章〜」
元々最初に見た時からメサイアの黒い服は私のフェチ心をくすぐりにくすぐっていたのですが、続編の鋼の章で発覚した有賀の設定が


フルスロットルビンゴー!!!


と私の脳内でゴングをかき鳴らす程度に私のツボ設定を炸裂させてきました。

これを言うと凄い語弊があるかもしれませんが、メサイアの有賀に関しては、私のフェチ心を全開に満たしてくるパーフェクト賞の設定なので、正直メサイアに関してだけは井澤くんが好きなのか有賀が好きなのかよくわかりません。
それぐらい有賀好きです。

 

閑話休題 

 

そんな「メサイア」で孤高で最強の元暗殺者の雰囲気醸しまくって演じていたのが22歳のうら若き青年とか嘘だろ!!!
と、1人で頭を抱える日々。
当然他の出演作品が気になり始めます。そこから辿り着いたのが
「Club SLAZY」
井澤くん演じるEndの出演作品としてまず3から観始めたのですが、

 

…え?有賀演じてた人と同一人物だよね??

 

と2度目の衝撃を受けることに。
まず台詞を発する声質と喋り方が違う。
有賀は結構低めに声を作って、台詞の喋り方も重い感じなのですが、
Endは普段の喋る声のトーンと同じ感じで、ちょっと声が裏返しになりかけていたり、台詞の感じもせせこましかったり…。って言うか歌上手くないですか!!??

 

しかも、舞台の上での佇まいや立ち振る舞いも違う。
有賀は少し重心を後ろにかけ、肩で風を切って大きく歩くので、有賀の方は実際の体格以上に大きく強そうな印象を受けます。
対して、Endは常に手を前に組んで節目がちに前かがみ。歩く感じもちょっとせせこましくて、とてもおどおどして見える。

Club SLAZYのEndは恋に敗れた弱気で人生後ろ向きな男の子。
メサイアの有賀は愛を知らない強くて冷徹な殺人機械。

ほぼ対極に位置する役でありながら台詞がなくても佇まいだけでそれぞれのキャラクターを示せてしまう。

しかも、この過渡期にる・ひまわりファンで滝口幸広さんや大山真志さんを推してる友人が共演していた出演舞台のDVDを提供してくれたのがトドメ…
結果としてそれぞれ良い意味で違うキャラクター魅せ方と演技の落差にやられて、「他の作品ももっと観てみたい!」
と思ううちに出演作品を追うようになって行ったのです。

 

個人的に好きな井澤くんの作品

 

あれだけ前半に長々と書いたので最早何も言うことは無いかもしれませんが、
井澤くんの凄さを感じるには 


「とりあえずClub SLAZYとメサイアを観てくれ!!!」


ということを声を大にして言いたい。
この2本を見るだけで役の振れ幅の広さは十二分に解ります。
井澤くんのトータルのポテンシャルの高さを味わうのは「Club SLAZYの方がオススメかもしれません。

 

 

Club SLAZY [DVD]

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スタイルの良さを全面に生かした他の追随を許さない滑らかでキレキレのダンスと、透明感があって伸びのある歌声。「Club SLAZY」に来て少しずつ変化して行くEndくんの心理を丁寧に見せてくる演技。どこをどう切り取っても物凄い魅せてきます。

 

 

メサイア-鋼ノ章- [DVD]

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華やかな感じの役が多い印象なのでメサイアの有賀は割とイレギュラーなんだな…と様々な出演作品に触れた後思いました。
表情一つ変えなかった有賀が徐々に奥に秘めた感情を露わにし、最後に堰切って溢れ出す過程や、相棒である染谷俊之さん演じる間宮に対しての特別な思いの滲ませ方、その感情を乗せながら激しいアクションを繰り広げてくる様は圧巻です。

 

 

自分の趣味を全面に押し出してしまいましたが、今の代表作となるとやはり松ステのF6おそ松になるんでしょうか?

 

 

 


爽やかジャスティスのエロい腰つきとキレキレのダンスを堪能して戴きたいところ。
ただ、2.5次元だと原作のキャラクターありきで、元のキャラクターの強さに印象が比例するのも理解できるので、これだと魅力は伝わりきらないかなあ…ともちょっと思ったりします。


2.5次元舞台ならば併せて、舞台初出演作品のPEACE MAKER新撰組参上〜」の鈴。

 

PEACE MAKER―新撰組参上【DVD】

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見た目が鈴に近いかと言ったらちょっと違うのかもしれませんけど、読んだことがある方は解る通り鈴は最終的に復讐心と狂気に駆られていきます。本編はその手前で終わるのですが。
最後の「あ、鈴。壊れちゃったんだ。」って見ていて狂気を内包したゾッとする空気感を醸す演技は見ていて初出演と言えど現在の片鱗を感じます。続編はやらぬまま終わっていますが、正直壊れきってしまった井澤くんの鈴も見てみたかった気がします。

 


そして、本当に素晴らしいと思ったのが
メサイアの演出をされている西森英行さんが所属するInnocentSphereという劇団で出演されていた「悪党」という作品

 

http://www.innocentsphere.com/back-number/akutou/


池田屋小学校の事件を題材にした作品で、被害者の児童の兄の役なのですが、犯人に対する攻撃的な剥き出しの憎悪と仄暗い瞳は最早劇中の登場人物以外何者でもなかったです。他の出演者の方の演技も素晴らしく、観劇中演技に飲み込まれてしまいそうな感覚と言うのを初めて味わった気がします。

 

 

とにかくどれを切り取っても良い演技をしていて出演作品を見る度に平伏してしまうのですが、実力の割に出演作品が少ない印象があります。
ご本人のSNSを見る感じだと、今後映像関係のお仕事も増えてくる感じなのかしら〜。と思いながら拝見してます。
映像で色んな人が井澤くんの演技見てくれたら嬉しいなあ!と思うと同時にやっぱり出演作品毎に纏う空気感の変わるあの雰囲気を舞台で堪能したいなあ!
とも思ってしまいます。

これだけ観る作品観る作品で演技で魅せてきて感心するのに、まだ24歳とか信じられない(笑)
これからもっと伸びて行くことに未知の末恐ろしさすら感じます。
推しの贔屓目なのは解っていますが、今後色んなシーンで活躍して爆売れすることを願ってやまない俳優さんです。