メサイア入門2 〜刻シリーズを見てみよう〜

皆様ご無沙汰しております。長々と休眠状態にあったこちらのブログですが、今回は黎明乃刻でのメサイアの刻シリーズ完結に合わせて、そちらを是非紹介させてください!

 

そもそも"メサイア刻シリーズ"とはなんぞや?

 

メサイアのシリーズは一度旧作『深紅ノ章』にてシリーズの区切りを迎えます。

(関係スタッフの方々が述べていますが、ここで半ばシリーズとしては休眠状態だったそうです)

製作会社としてCLIEさんが抜けた後に、

メサイアプロジェクト」として

原作・原案 高殿円先生

脚本 毛利亘宏さん

演出 西森英行さん

の3人を舞台のメインスタッフと置いて制作されたのものです。

サブタイトルがCLIEさんが関係していた頃の『〜ノ章』ではなく『〜乃刻』となった為に区別して"刻シリーズ"と呼ばれます。

刻シリーズは

暁乃刻
極夜 〜Polar night〜 (映画)
悠久乃刻
月詠乃刻
幻夜乃刻(映画)
トワイライト 〜黄昏の荒野〜 

黎明乃刻

の全7作で構成されます。

ちなみにこの『黎明乃刻』で脚本の毛利さんと演出の西森さんの卒業も発表され、本当にシリーズとして一旦一区切りとなりました。

ちなみにその手前の章シリーズに関してはこちらのリンクを何卒ご参照ください

メサイア入門 〜観てみようメサイア〜 - 世界の中心で好きを好きだと叫びたい

 

 

 

刻シリーズはどれだけあるの?

それではここから刻シリーズ各作品をキャッチコピーと共に紹介していきます。

 

暁乃刻

『昨日が死に、今日が生まれる それが黎明 暁の刻ーー』

舞台「メサイア‐暁乃刻‐」 [DVD]

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メサイアシリーズ復帰第1作。第2世代を牽引してきた白崎護の極限の中でのたった1人の卒業ミッションが描かれる。

次世代のサクラ候補生や、章シリーズから引き続いての有賀(己のメサイアを一度殺めている)と加々美のメサイアの関係の成長、チャーチへ来た加々見の理由などが明らかになる。

 

極夜〜Polar night〜

『明けない夜にも、お前がいたーー』

映画「メサイア外伝 -極夜Polar night- 」 [DVD]

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暁乃刻の前日譚であり、章シリーズをサクラ候補生とは別の角度から牽引してきたキャラクターである三栖・周の"究極の平等"が行きついた一つの終わりと始まりの話。個人的にはシリーズの中でも比較衝撃度が高い作品。

 

悠久乃刻

『僕らは立ちすくむ悠久と終焉の白いはざまで』

舞台「メサイア―悠久乃刻―」 [DVD]

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第2世代最後のメサイアである有賀と加々美の卒業ミッションの話。有賀の故郷を舞台に有賀の過去や加々美の過去を明らかにしつつ彼らのメサイアとしての関係が掘り下げられていく。

ここで次世代のメサイアのメインキャラクターもほぼ全員出揃う作品。

 

月詠乃刻

『生きる 死ぬ たった一人の神になる』

舞台「メサイア ―月詠乃刻―」 [DVD]

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卒業後のサクラとして活躍する加々美を主演として公演されたシリーズ初の試みの作品。

同時に第3世代に大きく関わる"照る日の杜" "大日本共新製薬"等のキーワードの全容や彼らの過去が徐々に描かれていく。

 

幻夜乃刻

『これが夢なら、醒めないで欲しいーー』

映画「メサイア―幻夜乃刻―」 [DVD]

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月詠乃刻』と『トワイライト』を繋ぐ作品。加々美の関わっていたミッション。『月詠乃刻』から先の加々美の動向。『トワイライト』の布石としてのサリュートやボスホート関わる事象やキーワードが散りばめられている。

 

トワイライト〜黄昏の荒野〜

『そこがお前の生まれた荒野』

舞台「メサイア トワイライト ―黄昏の荒野―」 [DVD]

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チャーチと敵対する組織として描かれる北方連合のスパイ養成機関ボスホートをメインに置いた作品。ボスホートに在籍するサリュート・スークの"ビーツの祝祭"と呼ばれる卒業ミッションを通して、ボスホートの内部、チャーチとボスホートに属するそれぞれの者たちの信念がバレエ音楽「ジゼル」を印象的に用いながら描かれる。

 

黎明乃刻

『おまえが、おれを人間にしたんだ』

舞台「メサイア―黎明乃刻―」 [DVD]

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  • 発売日: 2020/03/11
  • メディア: DVD
 

壊滅状態に陥ったチャーチ。「生きてください」と言う一嶋の指示の下、散り散りになるサクラ候補生。そんな矢先敵の手に堕ちた小暮が雛森の前に対峙する。

小暮と雛森メサイアを中心に"ワールドリフォーミング"の真の目的、それぞれの登場人物の過去、それらの決着と未来への一歩を描いたシリーズ集大成。

 

刻シリーズ登場人物はどんな人がいるの?

 

以下主な登場人物と俳優さんを紹介します。
前回のブログ同様()内は演じている読み方とスラッシュで俳優さん、
【】内は出演している作品を示しています。

前のブログと一部重複、加筆があることはご容赦ください。

 

○サクラ候補生

白崎 護(しらさき まもる/赤澤 燈)

【暁・極夜】

元公安四係(劇中の公になっている警察機構の中で最もエリート部署)の警察官。任務中に陥れられチャーチにやってきた。 真面目で優秀。正義感が強く他人想いで真っ直ぐ。幼馴染でありメサイアである悠里淮斗のことを何より大切に思っている。過去の出来事がきっかけで死に場所を求めている様なところがあったが、鋼の意思と悠里と共にチャーチを卒業していった。

 

有賀 涼(ありが りょう/井澤 勇貴)
【暁・極夜・悠久】
「第三の闇」と呼ばれる暗殺組織の当主の息子。(血の繋がりは無い)
暗殺者として各方面から絶大な信頼を得ていた暗殺のエキスパート。しかし、間宮(後のメサイア)のヴァイオリンに心を動かされ自らの手で「第三の闇」の当主を殺害し、組織を壊滅させた。無口・無表情で冷徹だったが、間宮を殺め、加々美と接するうちに人間らしくなり、良き先輩として面倒見の良さを発揮するようになる。

 

加々美 いつき(かがみ いつき/杉江 大志)
【暁・極夜・悠久・月詠幻夜
おじであるチェーカーに導かれる形でチャーチの門を叩く。
チャーチに送り込まれたのにはとある理由と彼自身にも秘密がある。その為、知らずにチェーカーにスパイとして生き抜くための基礎技能を叩き込まれていたらしく、総合能力が元々高い。

当初協調性が皆無に等しかったが、メサイアである有賀を始めチャーチの面々と関わるうちに身も心持ちも立派なサクラへと成長していく。
異常に鼻がきく。

 

御池 万夜(みいけ まよ/長江 崚行)

【暁・極夜・悠久・月詠・黄昏・黎明】

新興宗教団体『照る日の杜』の元御神体。子供を難病で喪った信者に滅多刺しにされた所をチャーチに蘇生される。御神体は伊達でなく実際に霊的能力がある。世間知らずで生意気、無邪気な残虐さを見せる時もあるが、 性根には孤独と寂しさを抱えている。照る日の杜の信者であった柚木に執着し、彼に殺されることを願っている。

 

柚木 小太郎(ゆぎ こたろう/山沖 勇輝)

【暁・極夜・悠久・月詠

元柔道のオリンピック強化選手。家族で『照る日の杜』に入信しており、教団の広告塔として利用されていたが、外部と接触するようになり教団に不信感を抱き、教団を抜けようとしたところを家族に刺される。体育会系でまっすぐな性格。上下関係の感覚も体育会系故きっちりしている。御池に対しては余り良い感情を抱いていないが、照る日の杜の御神体には特別な感情を抱いている。しかし、御池が照る日の杜の御神体だったことは知らない。

 

小暮 洵(こぐれ じゅん/橋本 真一)

【暁・極夜・悠久・月詠幻夜・黄昏・黎明】

大日本共新製薬という中堅製薬会社の研究員。北方の出先機関として動いていた会社の内部からチャーチへ情報を提供していたが、それが明るみに出た為死を偽装してチャーチにやってきた……となっているがその裏に隠された理由があり、同時に自分の存在を追い求めている。

基本的に真面目で堅い性格。表情筋が死んでいるレベルで表情が全く表に出なかったが、その隠された理由が明らかになった時激しい怒りの感情と己の存在と命を軽んずる行為を見せるようにり、一嶋のことを強く憎むようになる。

 

雛森 千寿(ひなもり せんじゅ/山本 一慶)

【悠久・月詠幻夜・黄昏・黎明】

過去のミッションで負傷をして5年間眠っていたが、目覚めた後サクラ候補生として復帰。黒子と同期の為、他のメンバーより先輩。普段は飄々としているが、肉弾戦、2丁拳銃を用いての遠距離戦、状況を見据え時として残酷な判断をくだせる冷徹さも持ち合わせており、スパイとしては非常に有能。興味の無い人間は冷酷に切り捨てられるが、懐に入った人間には甘さを見せる。同期である黒子には「無駄にイケメンクソ野郎」と称されている。過去に何やら一嶋そして園とはただならぬ関係と因縁がある様子。

 

杉浦 レネ(すぎうら れね/近藤 頌利)

【黄昏・黎明】

キューバ人と日本人のハーフ。元アメリカユニオンの工作員キューバ育ちでハーフということもあり、国家を守るという事に対して思い入れが薄く、スパイ活動に対してビジネスライクな部分がある。(しかし、彼は彼なりに色々考えてはいる)大家族で育ったせいかフランクで明るい性格。

 

○チャーチ関係者

一嶋 晴海(いちじま はるうみ/内田 裕也)
【暁・極夜・悠久・月詠幻夜・黎明】
公安五係長。
スペシャル・ミンサー」の異名を持つ超凄腕のスパイ。
過去のミッションで足を悪くして一線を退いたが、それでも高い戦闘能力を持つ。現在諸般の事情により表舞台からは退いている。

 

黒子(くろこ/小谷 嘉一)

【暁・極夜・悠久・月詠・黄昏・黎明】

チャーチ全般のお世話係的なことをしているオネエ様。本名百瀬 多々良(ももせたたら)サクラとして過去に活動していたが、裏切っていた自分のメサイアに情報を流し最終的に己のメサイアを手にかけた過去がある。一線を退いているが、サクラと「人間シュレッダー」の異名を持つかなりの凄腕。現在は一嶋の代わりに係長代理を務めている。

 

 

 

○北方連合・ボスホート関係者

サリュート(さりゅーと/山田ジェームズ武)

【暁・極夜・悠久・幻夜・黄昏】

北方連合のスパイ養成機関"ボスホート"に身を置くスパイ候補生であり、ボスホート創設以来の秀才。常に冷静で、ある種の気高さも持ち合わせている。

元は北方連合の有力者を父に持つが、政治犯の嫌疑をかけられ閉鎖都市"オデッサ65"に家族共々身を落とした過去がある。2本の短刀や拳銃を操って戦う。

 

スーク(すーく/宮城 紘大)

【悠久・幻夜・黄昏】

サリュート同様ボスホートに身を置くスパイ。サリュートとペアで動くことが多い。現在の北方連合においてNo.3の立場にある有力者の息子。スパイ活動はゲーム感覚でやっている節も見受けられる。

父親の権威と育った家柄故、敷かれたレールの上を雁字搦めで歩まされることに息苦しさを感じており、自分に無いものを持っているサリュートに対し嫉妬とも羨望とも尊敬とも友情とも言えぬ複雑な感情を抱いている。

 

ガラ(がら/輝馬)

【黄昏・黎明】

サリュート、スークと同様にボスホートに所属するスパイの1人。スパイとしても戦闘能力や諜報能力共に非常に有能で優秀。組織への帰属意識も強い。何より祖国の繁栄共に祖国に身を捧げることを第一と考えており、その為なら他者を利用することを厭わない。

愛国心故やや純血志向な部分がある。

 

ユラン・園 之人(ゆらん・その ゆきひと/村上 幸平)

月詠・黄昏】

元チャーチに身を置いていたサクラ候補生であり、現在は北方連合ボスホートにおいてユランと言うコードネームで教官としてサリュートやスークらの指導にあたっている。照る日の杜にも関与していた。

一嶋、黒子、雛森とは過去から面識があり、特に一嶋と雛森は深く彼の過去に関わっている。

 

チェーカー(ちぇーかー/荒木 健太朗)

【暁・悠久】

死んだと思われていた加々美のおじ。力を手に入れるために、加々美を始め様々なものを利用する。一嶋とも過去に面識がある。

 

○照る日の杜

穂波葉礼(ほなみはれい/石渡 真修)

月詠・黄昏】

宗教団体"照る日の杜"における御池と並んでの2人だけ残った御神体候補。幼い頃から御池と共に組織で育ち、御池が離れた現在の照る日の杜の御神体

基本的に御神体として世の平和を願う物静かで穏やかな性格であるが、御池とその周辺に対しては友情を超えて羨望と執着が入り混じった感情を見せる。

 

及川 昴流(おいかわ すばる/三原 大樹)

月詠・黄昏】

宗教団体"照る日の杜"の信者の1人。御神体である穂波に対して盲目的な信仰と絶対的な忠誠を誓っていたが、照る日の杜の嘘と実態を知って絶望し、穂波を激しく憎むようになる。

 

○その他関係が深い人々

三栖 公俊(みす きみとし/中村 龍介)
【極夜】
最初はサクラと敵対する国内テロ組織”評議会”にいたが、現在は紆余曲折あって公安四係に所属している。
己の過去の生い立ちから人類の「究極の平等」を掲げて自らの強い意志の下革命を起こすべく動いている。

 

周 康哉(あまね やすちか/玉城 裕規)
【極夜】
三栖と同様元評議会のメンバー。学のあるお坊ちゃん。父親に復讐をする為に歩んできたが、自分の本当の生い立ちを知り目的が徐々に変わっていく。
最初は三栖のことを良く思っていなかったが、現在は絶大な信頼を寄せる良き相棒。極夜での出来事をきっかけに、自らの道と立場を見据えるようになる。

 

周グエン衝吾(あまねぐえんしょうご/伊藤孝太郎)

【暁・極夜・月詠

志倉の創設した警察省警備育成班キンダーという機関に所属する、周の腹違いの弟。頭が切れるエリートであり、本人もそのことにプライドを持っている。意外に短気で、出会った周やサクラ候補生には横柄な態度を取って衝突することもある。

 

志倉 一仁(しくら かずひと/大澄賢也)

【暁・月詠

元警察省警備局次長で、現在は国会議員。キンダーの創設者。

公安五係を相容れないとしながらも、一嶋やサクラ候補生達に定期的に力を貸す。

 

ネクロマンサー

【暁・悠久】

高度に発達し、最終的に自ら意思を持った人工知能。現在はとある事情により白崎と共にある。

 

終わりに

章シリーズよりも壮大に、そして様々な角度から切り込みを入れてきた刻シリーズ。刻シリーズから(所謂第3世代と呼ばれる登場人物)は高殿先生がキャラクタープロットを前面的に作っている為、より一層高殿先生の方向性の色濃い舞台や作品になっている印象です。

 

シリーズは一度幕を下ろしましたが、やはりシリーズこれだけ続いただけあり、製作陣や俳優さんの作り込み方、そしてなにより面白さは折り紙付きだと思っています。

気になる舞台や作品、登場人物からメサイアの世界に足を踏み入れてくれたとしたらいちファンとして幸いなことはありません。

 

皆でレッツメサイア

 

2020.5.24 一部内容を変更・追記しました