自分の好きなキャラクターを語ってみる。

 毎度ご無沙汰していてすみません。忘れた頃にふらりと舞い戻ってくるこのブログ。今回はツイッターのフォロワーさんが他の方のブログで

「自分の好きなキャラを語るブログが面白かった」

 という旨の事を呟いており、

『それは確かに面白そうだな』

 と思った単純な私が過去好きだったキャラクターを語るブログをここに作成。

 恐らく(更新が少ないとは言え)他の普段のブログに比べて数段気持ち悪い内容(苦笑)。かつ、その上好きなキャラクターが出ている作品のネタバレをバンバンかます予定。悪しからず。

 「それでもオッケー!」

 という心の広い方は以下目次へどうぞ。

 

 

 

ニコラス・D・ウルフウッド/『TRIGUN』

 黒スーツにサングラスとおよそ聖職者に似つかわしくない格好をした、デッカイ十字架を担いで旅する孤児院出身で関西弁の巡回牧師。同時に担いだ十字架は”パニッシャー”と呼ばれる銃火器であり、それをぶっ放して戦う凄腕の暗殺者。この作品の主人公ヴァッシュ・ザ・スタンピードの唯一無二の相棒であり盟友でもある。

 孤児院の為に汚れた仕事をし続けていること(旧アニメと原作だと少々方向性は違うが)。ヴァッシュとは盟友でありながら本来は敵としての立ち位置にいること。その辺りもあってか理想を掲げるヴァッシュとは違いドライなリアリストだが、本当はヴァッシュのスタンスに憧れたり、影響されたりしていること。様々なジレンマや罪を背負いながらもがいて戦うウルフウッドは『TRIGUN』と言う作品の中でどこまでも人間らしい魅力的な人物。端的に言おう。美味しい。

 でも一番好きなのはドライでリアリストだけど、その実とことん面倒見が良くて優しい所である。

 旧アニメや漫画の登場時に描かれる旅の途中出会った貧しい子どもに施しを与えるウルフウッドのシーンは彼のキャラクター性が解る良いシーンだと思う。他も強くて優しくて格好良いが伝わる好きなシーン色々あるけど、話すと長くなるので……。

 

 ウルフウッドは私の人生最大の推しと言っても過言ではない。なんならこの記事は彼のイメージ香水嗅ぎながら書いてる(キモい)。今だに原作読んだりアニメ見たりしてウルフウッドが出てくるとニコニコしてしまうので本当に好きなんだと思う。好きです! これを書いてる時点で新作アニメで15年位ぶりに新規の動く推しが見られてしまう予定なんだがどんな感じなのか今からドキドキである。加えて、死に様も各展開媒体ごとに屈指の名シーンなのでどんなふうに死ぬのかも気になるね!! 死んでほしくないのは山々だけど!!!(旧作アニメの人を殺し続けるジレンマから開放された瞬間にヴァッシュや結ばれたミリィを思いながら彼等と共に生きられないことを嘆き教会でパニッシャーを抱えて一人で死ぬのも屈指の名シーンだし、原作の死闘が終わった後誰もいなくなった教会の残骸でヴァッシュと酒を酌み交わし、避難船から舞い落ちる孤児院の子どもたちが作った大量の紙吹雪の中涙の叫びを上げ、静かに息を引き取るのも屈指の名シーンである。両方死んでるけど!!(泣))

 余談だが、特にウルフウッドに関しては旧アニメの放映(1998年)から足掛け25年は好きなんで。

 知っている方で某キャラを25年間愛し続けている方がいて、

「すげえなあ!」

 って話聞いて思ってたが、私も大差ない(笑)

 

 

 

 旧作の映画版はアマプラで無料で見られるので宜しくね。初めての『TRIGUN』におすすめの作品。脚本はかの小林靖子さんですぜ!

 

新作の『TRIGUN STAMPEDE』では来週から牧師から葬儀屋にジョブチェンジして登場予定。(2023年1月25日現在)

 

原画展で原作10巻のウルフウッドが散るシーンの生原稿の展示見てた男性が号泣していたのを私は忘れないよ……解るよ……。

 

 

有賀 涼/舞台『メサイア

 同名の高殿円先生の小説を原作とした舞台作品。(おそらく有賀は舞台作品先行のキャラだと思われる)劇中の暗殺組織『第三の闇』の党首の息子。ただし、血のつながりはない。各方面から絶大な信頼を得る凄腕の暗殺者だったが、ある時ターゲットであるヴァイオリニストの演奏に心を動かされ、それをきっかけに一人で組織を壊滅させてしまう。その後日本の『チャーチ』と呼ばれる諜報機関に身を置くが、どんな運命の悪戯かその組織でバディを組んだのはあの日演奏をしていたヴァイオリニストだった。しかし、そもそも孤独な殺戮兵器として生きてきたため、そして誰よりも大切な相手であるため、バディと上手く関係を築くことが出来ない。有賀自身の問題以外にも外的要因で様々な悲しい擦れ違いが起き、最終的に自分が殺戮兵器から人間に戻れたきっかけの大切な相手を裏切り者として(しかも相手に懇願されて)手にかけることとなる。

……救いようの無い地獄の所業だけどエモいって思ってしまう自分がいる……。現場で見た時号泣しながらそう思った……。

「私の好きを全て煮詰めたら有賀涼になります」

 って位、全方位で私のツボを押さえているピンズドキャラ。

 無口で冷徹だったのに、自分の歩み寄りが無かったせいで最も大事な相手を自らの手で殺してしまうことになったので、そこから周囲に無骨な優しさと面倒見の良さを発揮して来る。とても良い。でも、心はずっとその運命のヴァイオリン奏者に囚われているのも大変良い。

 もっと早くから歩み寄っていれば殺さずに済んだのでは!? と思う所ではあるが、同時に自分の中の神とはどう接して良いか解らんよね! とも思う。

 コンテンツがマジで謎の闇の力で死滅してしまった為、気軽に登場作品を

「これ見て下さい!」

 と出来ないのがしんどい所。(DVDも早々に全て絶版になってしまい、過去に配信も諸般の事情で出来なくなったとアナウンスが流れたことがあるので、本当にコンテンツが闇に葬られてしまったのだ)

 戸籍も国籍も抹消された諜報員達が国家の為にあらゆる命令を実行して、失敗すれば死あるのみ。ただしバディ同士だけは特例として相手を助けることが出来る設定がエモくて、有賀以外にもニアピンキャラやエモいバディが大量発生してる作品なんすけどね。見たら絶対誰か好きなバディいるって! 見て!! と気軽にできないのが本当に悔しい。

 

 

 

 本編の続きの内容が描かれている漫画作品。原作者の監修もしっかり入っているので凄く出来が良い。漫画としても出来が良いが、初見だと解りずらいかもしれない。

 でも生きてるコンテンツが今これしか無いんだ!

 

 

 上記の地獄の所業が収録されているDVD。名作です。(絶版だけど)

 上の漫画はこの作品の続きになる。

……てか書いてて思ったんですけどウルフウッドと設定似てますね。好みの解り易いが過ぎる(笑)

 

 

 

山崎 宗介/『Free!』シリーズ

 凛の小学校時代からの親友でライバルであると同時に良き理解者。凛と同じチームを組みリレーをしたが、その時は上手く行かなかったことで、自分にはリレーは向いていないと判断。リレーに重きを置く凛と衝突してしまい、その後チームを別れ、個人種目に専念。専門のバタフライでは全国トップ10に入る実力者。東京の水泳強豪校鯨津高校に通っていたが、肩を故障してしまい水泳を辞める覚悟で高校最後の1年を凛と共に泳ぎたいと鮫柄学園に転校してくる。

 最初は松岡の凛ちゃんの方が好きだった筈なんだけどな。でも『Free!』を見始めるきっかけは鮫柄高校の凛サイドにも幼馴染が来るぞ! だったんで間違ってはいない。

 宗介は水泳に対して自分にも周囲にもドライで厳しい。……のだけれど、なんだかんだ面倒見が良くて優しい所がとても好き。肩の故障を凛に隠していた理由も「言ったら凛が泣いてしまうから」(それだけでは無いのかもしれないが)ってズルくない!? 

 夢を諦めないで欲しいと言う凛に対して

「……考えておくよ」

 と言い放った第2シリーズ。

 視聴者の私としては

『水泳辞めてしまうのかな……凛と隣り合わせて泳ぐ未来は無いのかな……』

 とやきもきして8年。紆余曲折を経て、まさかシリーズ完結編の映画で凜と隣合わせでライバルとして泳ぐのも、リレーを一緒に泳ぐのも見るのが叶うとは思わなんだ。幸せ過ぎて劇場で見ながら

『これは……現実!?』

 と戸惑ってしまった(笑)

 シリーズ終盤は大分人として余裕が出てきた為、元々の面倒見の良さと動じない性格も加わり皆のお父さんみたいなポジションになっていた。……良いぞもっとやれ!

 恐らく私の好きなキャラクターの中で最も報われたキャラクターではなかろうか。優勝!!

 

 

 

 マジで山崎宗介が好きなみんなはESを見てからFSの後編を見てくれ感動して泣いちゃうから。

 

 

 

 

 

真壁 翼/『VitaminX

 作品中に出てくる馬鹿6人”B6”のリーダー的存在であり、真壁財閥のお坊っちゃま。超金持ちで、己のビジュアルの良さも自覚しており、とりあえず金で人を動かそうとしてくる。母親を早くに亡くし父親とも上手くいってない。
 不遜で偉そうなんだけど、それは寂しさの裏返し。”真壁 翼”個人として見てくれる存在が周りにいなかった上に家族も上手くいってないとか孤独の極みである。その孤独を埋めてくれたのが主人公であり、性根は優しいのだが素直に人に対しての好意の示し方や接し方が解らない為不器用に距離を詰めてくるのが堪らない。やや母親を主人公に投影している感はあるのだがそれすらも愛しい。話が進んできても、ぐいぐい来ることなく実際攻略対象キャラクターの中では一番奥手なんだろうな……と言う、不器用ないたいけさが大変好きである。

  続編で大きくなって社会的地位を得てもその辺りの寂しがりやないたいけさは炸裂しており、おずおずと主人公に甘えてくるので可愛すぎて私が爆発してしまう。

 

 

 

  両方とも今は無きコンシューマーになってしまっているが、多分SwitchでDL出来るハズ。コンテンツ自体もプロデューサーさんもディレクターさんも会社を退いてしまった為、先の展開はもう期待できないが私の青春のゲームとキャラクターである。ゲームシステムも分かりやすいし、翼に限らずキャラクターは魅力的で尊いよ。(万人受けはしないと思うが)

 

 

 

 

 

 

 

緑間 真太郎/『黒子のバスケ

 『キセキの世代』のナンバーワンシューターで現秀徳高校のSG。自陣のゴール下からでもフォームを崩されない限り100%シュートを決めることができる超長距離(スーパーロングレンジ)3Pシュートが打てる。シュートに注目されがちだが、それ以外のバスケの技術も高い。何事にも人事を尽くす性格で、指先のテーピングも、おは朝占いのラッキーアイテムも欠かさない。 真面目で努力家で頭も良いのだが、ちょっとズレてる変人。(だが、そこが良い)

 

 キセキの世代にいた中学生当時は多少傲慢ではあったのかもしれないが、緑間に関してはスタンスがずっと中学から基本的に変わっていない気がする。己に対しても他人に対しても、人事を尽くしているか、尽くしていないか。その二択である。プライドは高くはあるが、誠実な性格で、他人の努力は自身との圧倒的力量差を念頭に置いた努力する他人を認めない狭量な人間ではないし、自身の才能に胡坐をかくこともしない。そういうところが好ましい。だからこそ、秀徳のチームメイトを認め、彼らに対して信頼を置いている様子や、本編で試合毎に変化や成長が見えるのも好きだ。(それ故、キセキの世代が才能に溺れてあるいはその才能故に自滅して傲慢になっていく様を彼はどう思っていたのかな。とは少し思う。関係無かったかもしれないが)その集大成としての秀徳VS洛山戦は本当に私にとって胸熱である。あの孤高のシューターが人を信頼して新技をつくるんだぜ! 負けてしまうけど!!

 うだうだ書いたけど、結論としては真ちゃんのツンデレ加減が私は大好きなのだよ。

 

 

 

何度読んでも。何度アニメで見ても泣いてしまう洛山対秀徳戦。

 

今「LAST GAME」リマスター版で上映してるのは知ってるんだが、緑間と高尾が好きな私としてはラスゲは原作との解釈違いを起こしていて実はやや複雑……。

 

 

しかし、『Free!』と良い、『黒子のバスケ』と良い、スポーツものは人が死ななくて良いね!!!

 

 

終わりに

 ここまでお付き合い戴いた方々本当にありがとうございます。

 ここに書こうか迷った次点のキャラとしては

・桐生 戦兎/『仮面ライダービルド』

・山姥切国広/『刀剣乱舞

・ジュリオ・ディ・ボンドーネ/『ラッキードッグ1』

スウェーデン/『ヘタリア

笠松 幸男/『黒子のバスケ

・ギン/『蛍火の杜へ

・黒羽 快斗/『まじっく快斗』

なんかもいるが、結局はこのブログに挙げた5人がトップオブトップかなーって感じ。

 

 好きなキャラクターって

「しゅ! しゅきいいいいいいい!!!!!」

 って脳死状態で思っていることが多いので、どこが好きか聞かれても

「だって好きだから!!!!」

 となりがちだけど、こう改めて好きな所に向き合って語って書いてみるとどこが好きなのか冷静に見られて面白い。方向性も見えるし。

 自己分析すると、私の場合ほとんど『面倒見が良い』とか『優しい』って書いてたんで多分そういうキャラが好きなんだなと。しかも割と本心の見せ方が不器用なタイプかな。

 以前

 「自己犠牲しがちなキャラが好きですよね」

 と友人に言われたんだが、それも割と当てはまると思う。上で次点に挙げたキャラも比較的キャラクターの方向性は似ているかなー。という感じ。上記キャラも機会があれば書いてみたいし、今回は男性キャラばかりだったので女性キャラも書いてみたい所。

 

 そんな所で今回は以上! 重ね重ねここまでお付き合い戴いた方本当にありがとうございました! ではまた!!

 

 

 

 

舞台「オブセッション」を観てきた話

生でドラマを観ているような舞台。

 

標題の通りですが、『オブセッション』観てきました。

https://toei-stage.jp/obsession/#story

 

 いや〜。久々に面白い舞台を観たな! と言うのが率直な感想です。舞台と言うより生でテレビドラマを観ていた感覚と言う方が近いかも(決して悪い意味ではありません)3人芝居って役者が少ない分内容やキャラクターの濃度が濃くなると思うのですが話のテンポ感も良く、出演者の赤澤燈くん・本田礼生くん・大内厚雄さんのそれぞれの役者としてのキャラクターの良さが存分に楽しめる作品だと思います。

 脚本はあの一斉を風靡した『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』を始めとして『家政夫のミタゾノ』『婚姻届に判を捺しただけですが』などテレビドラマの脚本を多く手がけているおかざきさとこさん。ちなみに私は今挙げた作品全部好きだったのでその時点で期待値高(笑)(全部がおかざきさんが手掛けていたわけでは無いですけれどね)先に暗転する部分がテレビドラマのCM前の引きっぽかったり、伏線の貼り方がテレビドラマっぽいと思ったり、先に言ったように"ドラマっぽい舞台"と感じたのはおかざきさんの脚本の力もあるかもしれません。

 

 脚本の大筋としては比較的ありきたりであると思うんですよね。死んだ最愛の彼女が彼女を殺した憎き敵に憑依をする。だから敵を討とうとしたけど彼女の魂が入っているから殺せない……。しかも、その敵討ちに協力してくれる先生と恋人はあからさまに何かありそうな感じで……。また、この"何かありそう"な感じもベタベタで。

「割と読める展開だなー。いや、この話の内容とか伏線とかベタベタなのが面白いんだけど!」

と思いながら観てました。途中までは。

 ラストどんでん返しとまでは言いませんが思わぬ方向に着地してこの話は幕を閉じます。

「えっ?  そういう方向に持っていくんだ!」

と結末を観て感じたのも事実。"コメディ"と銘打ってあり、確かに笑えるところも多々ありますが、決してラストはコメディらしいハッピーエンドではありません。ただ、ハッピーエンドでは無いにしてもこのろくでもないことが溢れる現実の中「愚直に生きること」は決して格好悪いことではなく、「人を信じ、信じられること」には大きな力があるんだな……とある種の救いが垣間見えるラストでした。

 

 

出演俳優さんの徒然感想

 

 さて、ここからは各俳優さんの所感を。

 

三原雄吾役/赤澤燈さん

 事故で最愛の彼女を亡くして加害者に復讐しようとする三原役の赤澤さん。出演作品はいくつも拝見していてとても好きな俳優さんの一人です。そして、同時に内から溢れる陽の主人公オーラと言いますか……凄く「主役っぽい」オーラを持っている役者さんだとずっと思っているんですよね、彼の"燈"と言う名は文字通り体を表しているような気がします。

 三原はそんな赤澤さんにピッタリな役だったと思います。真っ直ぐに人を信じ続ける。自分に不利益があっても決して相手を欺かない。そのお人好しさと真っ直ぐさは観てる我々からすると愚かにすら見える。でも、燈くんが演じるからそれが嘘が無い善良な人間、しいてはヒーローのように映るんだよなあ。彼だからこそ嘘っぽくなく三原が演じられるんだと思います。警察官で正義感が強い設定もそのヒーローっぽさに拍車をかける。 

 これは余談ですが、警察官で真っ直ぐで正義感が強くて、拳銃構える姿が様になってるの……昔どこかで見たよなあ……と思ったのはここだけの話……(笑)

 

曽根崎勇役/本田礼生さん

 三原の最愛の彼女を死に至らしめた事故の加害者であり、同時にその彼女に憑依されてしまう曽根崎役の本田くん。刀剣乱舞コンボイショウで拝見しており、品が良く身体能力が高い人と言うイメージが強かったのですが、今回の一人男女二役は圧巻でした。チンピラっぽくて粗暴な曽根崎と可愛らしくてちょっと天然な三原の彼女。正反対の2役を短いスパンでくるくると演じ分けるその実力たるや……! 女性役の時は声色も少し高めにしてましたが、表情や仕草を男性役の時とガラリと変えていて曽根崎の時は曽根崎に、彼女の時は彼女にしか見えないんですよ。実力あるのは存じてましたが、改めてそれを見せつけられた感じです。

 曽根崎としても心に抱えた闇を垣間見せたり、段々と三原に心を開いて行く過程の見せ方は秀逸でした。難しい役だったと思いますが最後には本田くんに釘付け。

 終演後曽根崎の追いアクスタしたんですが、隣の方も同様だったみたいです。解るぞ!

 

柳役/大内厚雄さん

 三原と三原の彼女の恩師であり、今回の復讐劇の協力者である柳役の大内さん。ベテランらしい安定感のある演技でコミカルな所はとことんコミカルにしりあすな所はとことんシリアスに。大内さんが柳先生の役であったからこそ『オブセッション』と言う舞台がより深みを増して成り立ったんだろうなと思います。やはり若手の俳優さんだけで少人数のお芝居をするとちょっとフワッとした感じになると思うのです。決してそれが悪いと言う訳ではないのですが、ベテランの俳優さんが入ることで話も幅が広がり、演技的にも地に付いた感じに締まる部分もあると思うんですよね。しかも、大内さんの役は話が進むに連れキーパーソンにもなって行き、この役は大内さんが演じて良かったし、この話も結果大内さんがいてこそなんだなあ。と観劇後感じます。

 実力のある俳優3人が魅せる、3人だけしか板に立たないお芝居。決して見て損は無いと思います。

 特に大内さんの振れ幅の広い演技や、ラストシーンの燈くんと本田くんのリンクした演技は圧巻です。

 ご興味あるかたはDVD販売や配信もあるようなので是非。

 

『Free! the Final Storoke』 を観てきた話~山崎宗介が最高だった~


Free!-the Final Storoke』を観てきた。控えめに言ってもシリーズ最後を飾るに相応しい最高の映画だった。

 主人公の遙の葛藤、彼の泳ぎに魅せられ周りに集まった仲間たちの友情と絆、そしてそれらを通じての遙の成長。

 しかし今回私が一番感動したのは山崎宗介その人なのである。

 私が『Free!』にハマったのは2期のEternal Summerで宗介が出てきたからと言っても過言では無い。元々凛が気になっていたが、1期では遙と凛の組み合わせが個人的にしっくりこず。遙にとっての真琴の様なポジションのキャラクターが出てくれば良いのになと思っていた。そこで満を持して登場してきたのが山崎宗介。……とは言えども出てきた当初は松岡凛強火モンペ(失礼)みたいで苦手だったのだが、凛と宗介のやり取りは私が観たかった凛の表情や内面の掘り下げを引き出していった。そして物語が進むにつれ宗介の本当の願いと目的が明らかになった瞬間に凛に、宗介に、鮫柄のみんなに一気に落ちた。しかし、ESの時点では宗介が水泳を離れてしまうであろうことが見るからに色濃かったのだ。それでも一視聴者としていつか凛と宗介が並んで泳ぐ姿が見られたら良い。例え想像の世界でも。そう願っていたので、シリーズが進み宗介が水泳に復帰するエピソードでも感無量だった。それが……である。

劇中でバックを泳ぐ宗介を見た観客席「おい! 山崎って鯨津の……!」と言うシーンが堪らなく好きなシーンだ。バッタからバックに鞍替えしたのもあるだろうが、同時に宗介がいかに実力者だったかを暗に示している。鮫柄も強豪校である(どの程度界隈で知名度があるかは解らない)が、恐らく都内の強豪校である鯨津の方が有名であり層が厚かったのだろうと考えられる。そんな中で肩を壊すまでトップクラスの実力を誇ってきたであろう宗介は私たちが想像しているより無茶苦茶強かったんだろう。紆余曲折あって一度は辞めようとしていた水泳に復帰し、専門のバッタで凛と肩を並べて泳ぎ、最後は転向したバックで凛とリレーを繋ぎ世界で金メダルを取る……。バック転向のシナリオは最後の布石でありリレーの話で「そう来たか!!!!」と思った。バック専門だった真琴がサポートのポジションに回った時点でこの結末は決まっていたのだろうか。そうだとしたらなんと完璧なシナリオなんだろう。最高だった。私がESの最終回を迎えた後からずっと夢見ていた光景がそこにはあった。「水泳を辞める」と言っていた宗介が世界の舞台に凛と共に返り咲く。私はこの山崎宗介を観る為にFree!をシリーズで追ってきたと言っても過言では無い。それこそ私にとって8年越しに見られた”最高の景色”と言うやつだ。最高としか言えない。本当に最高だった。

 感極まって宗介の話ばかり書いてしまったが『Free!-the Final Storoke』はシリーズの集大成に相応しい話だと思う。シリーズを通して遙が様々な困難にぶつかりながらも人として成長していく姿を見るのは本当に楽しかった。また、遙に大きく影響を与える存在である真琴と凛をそれぞれ精神的支柱になるポジションとライバルとしてけん引していくポジションとしてそれぞれ別のアプローチで遙に関わらせたことも凄く良かったと思う。何より全員が全員競泳の世界を夢見る訳ではなく、真琴が自分から望んでサポートの道に夢を見つけたと言う部分が凄く好きだ。スポーツ系の作品ではとかく一番になることに重きが置かれて描かれるが(そういう世界なので仕方なくもある部分は解る)何も選手で一番を取ることだけが最適解では無く、道は無数にあることを真琴の存在は示しているように思う。肩を並べて同じ舞台で泳ぐ桐島兄弟。自分だけ上の大会に選手として選ばれなくても腐ることなく仲間を鼓舞し自分もより高みへ行こうとする旭。周りを受け入れ始めた金城。自分の夢を見据えながら仲間と水泳を大事にする渚と怜。いつまでも後輩を導く清十郎に、呪縛から解き放たれたアルベルト。彼らの仲間意識は決して馴れ合いではなく、高みへ導く絆なのだ。それぞれの登場人物がしっかり足をつけて希望に溢れたそれぞれの未来を歩んでいる。遙の最後の手紙は恐らくESの最後に埋めたものだろう。その演出もにくい。
 
 京都アニメーションには様々な悲しい出来事があったにも関わらず最後まで『Free!』と言う作品を描き切ってくれたことに感謝しかない。作品が終わっても私たちと共に登場人物たちの未来は繋がっていく。沢山の勇気と希望をくれた『Free!』と言う作品に出会えたことに心から感謝したい。







 

今仮面ライダー俳優✕深夜ドラマが熱い!!! と言う話

 引きこもりを持て余し過去になくドラマを見まくっている今、私が毎週楽しみにしているドラマがあります。それが

ケイ✕ヤク−あぶない相棒−

です!!!

 見始めたきっかけは私のイチオシライダー作品の一つである『仮面ライダービルド』の主演・犬飼貴丈くん目当てだったのですが、見てみたら兎に角面白い。

そこでふと思う。

「最近私が面白いと思ったドラマって漫画原作の深夜帯アニメをメインでライダー俳優がやってるやつだな」

と。 

 自分が贔屓にしているのは勿論ですが、その贔屓目を差っ引いても出来の良いドラマが多い。特に漫画原作は

「お前原作を馬鹿にしてるのか!?」

と言う作品も少なくない中、深夜ドラマはうまく原作をドラマ用にブラッシュアップして落とし込んでいるドラマが多い印象。

 そんな中で私の完全な好みと独断と偏見溢れる最近の仮面ライダー俳優✕漫画原作のオススメ深夜ドラマを紹介したいと思います。

 

 

ケイ✕ヤク―あぶない相棒―

(仮面ライダービルド 犬飼貴丈主演)

冒頭でもお話した、今私が一番熱いドラマ。

ドラマ公式サイト↓

原作↓

 

 公安の警察官とヤクザの若頭がとあるきっかけで互いに共通の目的があると知り、その目的の為に恋人契約を結ぶというもの。

 『仮面ライダービルド』の桐生 戦兎役でお馴染み犬飼貴丈くんが演じるのは今回はフリーターから3年でスピード出世したヤクザの若頭・英 獅郎(はなぶさ しろう)。バイ・セクシャルで目的の為に男性と肉体関係を匂わせる描写もある。

 その犬飼くんの獅郎。とにかく原作から抜け出てきた感が半端ない。寧ろそれ以上かもしれない。とにかくヤバくて! エロい!! 危険な男の香りが!! 堪らない!!!!

 ドラマ一話の冒頭、原作でも描かれている総理との情事を匂わせる一幕の再現度が兎に角エロくてヤバい。語彙力が無い感想で申し訳ないのですが、本当にそうなのですよ。(ちなみにドラマの後に私は原作を読んだが再現度の高さに驚きました)

 キャラクターは原作をのイメージそのままで、ドラマは原作の重要な部分はおさえつつ、全面的にバディものとして押し出している印象。BLと言うよりブロマンス寄りのヴァイオレンスサスペンス・アクションという感じ。そして、何よりバディものとして抜群に面白い。画面の作りも素人目だが映画っぽくて良いなあと思っています。


 個人趣味の話をすればヤクザと公安のバディものと言う時点で私の好き全てにクリーンヒットした要素が盛り盛りなので好きにならないはずがない!全体の評判も上々な印象。

 犬飼くん本人も某バラエティで言っていましたが、ずっと“ネクストブレイク俳優”なので、この『ケイ✕ヤク』をきっかけにぼちぼち爆売れしないかな……と願うばかり。

 

 ちなみに余談ですが、犬飼くん出演作品で

『彼女は夢で踊る』

と言う映画も私は好きなのです。

ストリップ劇場に魅せられ、踊り子に恋をし、サラリーマンを辞めストリップ劇場で働き始める青年を演じています。

 『ケイ✕ヤク』の触れたら危ない鋭さと妖艶な艶っぽさがある演技とは真逆で、妖艶な艶っぽさに魅せられそれを手に伸ばす柔らかく透明感のある演技が見られます。私は恋した踊り子を犬飼くんが海辺で抱きしめるシーンが堪らなく綺麗で好きなのです。ご興味がある方は是非見てみてください。

https://youtu.be/aVEqmlZ2hcE

 

 

30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい

(仮面ライダービルド 赤楚衛二主演)

 恐らくこのブログを読むであろう方々にはお馴染みなのだろうな……と予想する『チェリまほ』。言わずと知れた『仮面ライダービルド』で万丈龍我を演じた赤楚衛二くんの出世作

ドラマ公式サイト↓

原作↓

主人公の安達は30歳まで童貞だった結果誕生日を境に人に触れるとその人の心が読める能力を持つ魔法使いになってしまう。ひょんなことから、営業部のエースの同期・黒沢に触れた所自分に対する溢れんばかりの恋心を知ることに……。 

 じわじわと話題が広まり、結果一世を風靡したと言っても過言ではない『チェリまほ』。類に漏れず私もハマり、何ならBlu-rayBOXもしっかり買いました。

 仕事も出来れば見た目も爽やかな完全無欠のイケメン・ 黒沢の役を町田啓太さんをキャスティングしたのも言わずもがな100点満点で素晴らしいし、何より一歩間違えると凡庸で目立たなくなり、暗い印象を植え付けてしまいそうな役どころである安達を赤楚くんがやるとちゃんとキャラとしても立つ、程よく小綺麗で暗くもなりすぎない。どこにでもいそうだけど、案外いないあの絶妙なバランスがたまらない。安達役に赤楚くんをキャスティングした方は本当に見る目がある! 

 この作品もドラマを見てから原作を読んだクチですが、原作と比較してドラマは凄くブラッシュアップされいたのも良かったですね。人と人とがちゃんと向き合い、全ての人に優しい世界。それはきっと制作スタッフの作品に向き合う姿勢を写したからこそなのかなと思いました。原作の最初の方は勢いはあるけれど、ちょっとえげつない印象も受けた部分もあったのですが、ドラマ後に漫画の方向性がちょっと変わってきた様に感じています。これはあくまで私の読んだ感覚の問題ですが、ドラマの影響を良い意味で受けているのかなと。

 『チェリまほ』の後赤楚くんが飛ぶ鳥を落とす勢いの売れっ子俳優になり、作品に恵まれるってこう言うことなんだなあと思うと同時に、それを引き寄せたのは彼の運と実力と人間性全てがあってこそなのだと思いました。

 4月の映画、原作の今後の展開、そして赤楚くんのこれからの活躍と全て楽しみです。赤楚くんこのまま地位を築いて売れっ子俳優として走り抜けて欲しい……!

 

 書いていて気付いたのですが、これ両作品とも仮面ライダービルド俳優✕劇団EXILEですね。

 先に『ケイ✕ヤク』や『チェリまほ』を見て犬飼くんや赤楚くんが気になった方は是非二人の最高にベストマッチなバディが見られる『仮面ライダービルド』を是非見て下さい!!!! 自分たちの正義や存在に迷いながら、「相手がいるから自分が存在する、救われる」と言うバディの境地に至る最終回とその過程は最高です!!!

(しかしビルドのキャラクタームックの表紙何故これでGOを出したのかいまだに不思議だと思う自分もいます)

 

 

夢中さ、きみに

(仮面ライダーゼロワン 高橋文哉出演)

 先述で仮面ライダービルドのダイマの様になってしまいましたが、最後に令和最初の仮面ライダー仮面ライダーゼロワン』の主演・高橋文哉くんの作品を紹介したいと思います。

 文哉くんと言えば最近話題作にちょこちょこ出ていて『最愛』などは話題にもなりましたし記憶に新しいと思います。

 でも私がイチオシしたいのはこちら。

ドラマ公式サイト↓

原作↓

 原作は8編の短編コメディ漫画が収録されている短編集。複数の話で登場人物が被るものもあり、この漫画全体を長い一つの話として流れるようにドラマは構成してあります。今話題のなにわ男子の大西くん初主演ドラマとして記憶している方も多いのでは。

 文哉くんの役どころは中学の時に顔面偏差値が高いゆえにモテすぎて嫌な思いしかしなかったので、高校では暗く、ダサく、目立たず過ごそうと逆高校デビューを決めた少年・二階堂。その逆高校デビューは成功しクラスメイトからは

「呪われる」

だとか

伊藤潤二の漫画の登場人物みたい」

とか言われる始末。でも気を抜くとイケメンオーラがだだ漏れ……

 ここまで書くと

 「 いやいやそんなん、漫画だからの表現で実際にやるの無理でしょ」 

と思いますよね。私も思いました。

でもそれが

実在したんです。

これが

こうなる

うわ!二階堂実在したー!

とTVを見ながら私は叫ぶと同時に、高橋文哉くんのイケメンと演技力のポテンシャルがここまであることを改めて認識しました。

 と言うのも、『仮面ライダーゼロワン』を見ていた時は、うれないお笑い芸人設定と顔芸がいけなかったのか、全部見ても全然格好良いとかイケメンとか思わなかったんですよ(失礼)いっそ、不破さん役の岡田くんの方が数倍格好良いと思っていたんです。その認識を『夢中さ、きみに』で改めることになるのでした。でもイケメンなのにイケメンに見えないのも彼の演技力故に為せる技……。

 最近話題作に色々出演していますが、高橋文哉くんはネクストブレイク待ったなしだと思うので今後も注目していきたいところです。

 

 ちなみに、この原作『夢中さ、きみに』も数々の話題作を生み出している漫画家・和山やま先生の作品で抜群に面白いので是非ご興味ある方は読んで見てください。

 

 

 趣味のまま、気の向くまま書き散らしましたが、上記3作は原作もドラマも非常に面白いです。ドラマを見てから原作を読んで比較するも良し、興味のある俳優さんが出ている仮面ライダーを見るも良し。楽しみ方無限大です。是非楽しいドラマ&漫画ライフをお送りください。

 

そして最後に

仮面ライダー俳優皆爆売れしようぜ!!!!

 

 

 

 

 

出産してマタニティーブルーに陥った話

 定期的にお久しぶりな記事を投稿していますが、お久しぶりではたまた大きな変化がありまして……。

 何と先日子供を出産しました!

 

 しかし、見事にマタニティーブルーに陥り今回はそんな備忘録を書いていきたいと思います。自分の気持ちの整理の部分もありますので読みづらかったらすいません。

 

 私は産後1ヶ月検診を受ける頃に若干メンタル不調気味になりました。

 周囲の経験者の話を聞いても

「産後しばらく訳もわからず泣いてた」

「産後のメンタルブレイクはデフォ」

と言う人が多いことよ……!

本当かよ!!と思ってましたが、本当でした。

産んだ直後は

「案外いけるな」

と思っていましたが1ヶ月で案外いけませんでしたね(笑)

 

 自分がどんな感じだったか具体的に書くと、まず、過去に関係があって比較的仲良くしていたのに、今関わりがなくなってしまった人を思い出して、もう会えないことに恐怖感を抱くと言うもの。しかも、大体10年から15年前の人ばかりを思い出すのです。

 ライフステージや周辺環境の変化により特に何かあった訳ではなくとも疎遠になるというのはよくあることだし、今まではあまり気にしてなかったのに、ここの所畳み掛けるように病的に恐ろしくなるのです。一つ落ち着いてはまた一つ思い出して怖くなるの繰り返し。何人かは居ても立っても居られなくなり連絡しました。自分が落ち着くために。冷静に考えたら変な勧誘とかだと思われますよね……

 あとは、子供がこのまま成長する未来を考えて、子供がいなかった時間や、今の赤ちゃんの時間は戻らないのか……などとも考えて怖くなってしまいます。

 不安感や恐怖感は波があって日中より日が落ちてからの方が強くなります。特に夜間に起きてミルクをあげる時が顕著。恐怖感に苛まれて手がつかなくなりそうな時に
「この瞬間は今しかないのに私は何故お世話がちゃんと出来ていないんだ?自分は母親失格ではないか」
と思ったり。何となく自分が母親として感覚がシフトしていない気がしてそれに対しても後ろめたさを感じたり。

 

 総じて今凄く過去に執着が強い状態で恐怖感を抱く自分とか(何でこんなに過去に執着して恐怖感を抱くのか、育児に対して後ろめたさを感じる自分に
「これ冷静におかしいよな?」
と思っている自分がいました。


 でも、これ多分子供に関係あることもないこともマタニティーブルーとか産後うつの入口なんだろうなあと思っていたところ、1ヶ月検診でカウンセリングのようなものがあった際にその通りだと言われました。
実感がわかないまま環境が変化してしまい気持ちが追い付いていないこと。出産体験をうまく昇華できてないこと。睡眠不足にホルモンバランスの変化。
よくあることで、今はそんなものです。これからも波はあるけどどうにかなります。お母さんは悪くありませんと。

 

 しかし、こう考えると出産後のサポートってどんな形でもめちゃくちゃ大事なんだと思います。周りに助けて貰うのも、自分の気持ちを話すのも。
世間では
「子供が出来たら子供に尽くすべき!そうじゃなければ何で自覚ないのに子供産んだの!?」
みたいな人が相対的にいますが、カウンセリングでは
「今までの土壌に赤ちゃんがやってきたと考えて、うまくバランスを取るのが良いのですよ。赤ちゃんを預けて一人になったり、夫婦で過ごすのも悪いことではないし、同じ状況の人と感情が共有出来る場所に足を運ぶのも良いです」
と言われ、子供が可愛いのと環境と体調の変化で母親がしんどいのは別問題だと身に沁みて思うのでした。

 まだまだ、世間には子供に滅私奉公するのが当たり前で、母性信仰みたいなのが根強く残ってますがそう言う考えの人がいてそうしたい人はそれで良いとしても正直押し付けてくるのはくそくらえですね。赤ちゃんとお母さんは別の個なので、もっと世間的にも色んな意思を尊重するサポートが充実すれば良いのにと思いますね。


 世のお母さんは皆大変だし、皆偉いと思うので、周りに頼りまくって、作れるなら時々自分の時間作ってぼちぼち育児するのって大事だなと思ったのでした。モヤモヤしたら気持ちを吐き出すのも大事ですね。

 まだ正直ソワソワしたりもやもやしたり過去に対しての執着、怖い気持ちはありますがカウンセリングですこし示唆してもらって楽になった部分も大いにあります。カウンセリング凄い。少しずつこのソワソワ不安で怖い気持ちが波はあれど収まれば良いなと思います。

 あと、ホルモンバランスの乱れが加算されてるとは言え、睡眠不足になると人間っていとも簡単に心身共におかしくなるんだなとも。仕事で忙しい人も、育児で忙しい人も、出来るだけ寝られる人は寝てください。本当に。

 

 

 


 ……ここからは完全に蛇足ですが、変化していく環境やライフステージの中で太かろうと細かろうと繋がってくださる方々には感謝しかないです。よく考えれば人との繋がりなんていとも簡単に切れてしまうのに。繋がり続ける人とそうでない人の差ってなんなんでしょうね。また、実際出産というライフステージの変化により、暫く疎遠だった人と再度繋がったりもしました。人の縁って不思議ですよね。

 

ロックミュージカル『MARS RED』を観た話

主演:太田基裕
出演:山本一慶! KIMERU! 糸川耀士郎! 中村誠治郎! 平野良
振付:良知真次
脚本・ 演出:西田大輔
正直この座組を見たとき
何だこの強さは!!!
と実力派のフルコースにテンションが上がりました。特に出演ではなく振付に良知さんの名前を見つけた時の衝撃よ。
 ちょっと個人的には脚本にやや物申したい部分はあれど、設定や俳優さんが大変魅力的で全体的には及第点の面白い舞台だったかなと思います。

以下公式サイトよりあらすじの抜粋になります。
「時は大正十二年。第一次世界大戦後、近代化する日本。
政府陸軍・栗栖秀太郎は、出征先のシベリアでヴァンパイアに噛まれ、
自らも”感染”しヴァンパイアとなってしまう。
帰国後、ヴァンパイアを中心に創設された「第十六特務隊」(通称:零機関)に所属することになった栗栖は、
前田義信、スワ、山上徳一、タケウチと共に、彷徨えるヴァンパイア達を勧誘または捕縛する任務にあたるのだった。

新しく仲間となったナンバの計画により、零機関の運命は思わぬ方向に動き始める。
一方、栗栖の帰りを待つ幼馴染の白瀬葵は、突然届いた死亡通知を信じられず自ら軍部を調べ始める。

もう人としては生きられない。
ヴァンパイアと人間の間で葛藤する栗栖がたどり着いた答えとは―――」
(ロックミュージカル『MARS RED』https://worldcode.co.jp/marsred_musical/)


 大正浪漫・軍服・ヴァンパイア・闇に潜み闇に生きる裏組織・互いに想いながらも結ばれない恋……ヲタのおそらく好きであろう要素がこれでもかと言うくらい盛り盛りに盛られている設定。萌え設定のフルコースですね!!! 少なくとも私は好きです!!!


 ただ、続きがある前提なのか不明ですが、風呂敷広げ過ぎて畳めなかった感は非常にあります。キャラクター出すだけ出しといて大した掘り下げも無かったので割と色々「で、それどうなった?」みたいな部分も多かったのが気になりました。
 原作未履修で申し訳ないのですが、キメ様と一慶さんは多分舞台オリジナルキャラなんでしょうが(違っていたらすいません)二人共重要キャラと匂わせておいてさして掘り下げや踏み込みが無いので凄く消化不良で中途半端。特にラスボスの一慶さんに関しては山場のために追加されたんだろうなと言う感じではあるのですが、後半からの参戦で突然出てきて特に何も成し遂げずあっさり死ぬので、重要なキャラの筈なのに当馬感が半端ないのです。それならば前半から出して行動や本人の過去を掘り下げていって、志の中で死んでほしかったなと。KIMERUさんに関しても凄い実力の何かありそうな凄いキャラと匂わせておいて特に何もないのでこちらも消化不良感が半端ない。組織の概要や各キャラの話、来栖と葵のエピソードにラスボスとの対峙まで描くとそうなってしまうのかもしれませんが、各々のエピソードが比較的独立しているので、かなり話が散漫になってしまっていた印象を受けました。山場は何度もあるのですが結局一番何を見せたかったのか解りづらいのです。個人的にはもう少しエピソードとキャラクターを絞って深く掘り下げて欲しかったですね。


 俳優さんに関しては本当に皆さん素晴らしかったです。先にも書きましたがこの舞台とにかく座組が私の好みでそれだけでもめちゃくちゃポイントが高い。皆歌と演技が上手い! 最高!
主演の太田さんの凛とした空気感と滲み出る真面目で柔らかいオーラが品行方正はな来栖に本当にぴったりで。はまり役だなあと。
 対してラスボス一慶さんは、腹に一物抱えて狂気が皮被ってそうな役がこれまたぴったりで。時々見せる獣のような瞳が真っ直ぐな太田さんの瞳や対極の醸し出す雰囲気で二人の対峙のシーンは大変見ごたえありました。あと、一慶さん殺陣がめちゃくちゃ早い。凄く動ける。

 脇を固める誠治郎さんや平野さん、柳瀬さんも主演級の実力派の方々ばかり。若手の糸川さんもとても華があります。そんな豪華な俳優陣が御本人も俳優として活躍している良知さんの振り付けで歌い踊ると言うのが何とも言えない感慨深さがあります。特に『幕末Rock』で共演した太田さんやKIMERUさんが良知さんの振り付けでロックミュージカルをすると言うのが胸が熱いです。

 脚本については何だかんだと書いてしまいましたが、見ごたえもあるし、世界観にはすっと没入できたので、エンターテインメントとしては良く出来た面白い作品だと思います。
 是非メインメンバーの座組を変えずに続編に期待したいところです。

『Being at home with Claude〜クロードと一緒に〜』を観た話

『Being at home with Claude〜クロードと一緒に〜』は、ルネ=ダニエル・デュポワによって書かれたカナダの戯曲です。日本での初演は日本での初演は2014年にZu々主宰の方によって企画及びプロデュースで上演されたらしいので、初演からずっとZu々さんなんですね。

以下公式ホームページよりあらすじの引用になります。

「1967年 カナダ・モントリオール。判事の執務室。
殺人事件の自首をしてきた「彼」は、苛立ちながら刑事の質問に、面倒くさそうに答えている。男娼を生業としている少年=「彼」に対し、明らかに軽蔑した態度で取調べを行う刑事。部屋の外には大勢のマスコミ。
被害者は、少年と肉体関係があった大学生。
インテリと思われる被害者が、なぜ、こんな安っぽい男娼を家に出入りさせていたか判らない、などと口汚く罵る刑事は、取調べ時間の長さに対して、十分な調書を作れていない状況に苛立ちを隠せずにいる。
殺害後の足取りの確認に始まり、どのように二人が出会ったか、どのように被害者の部屋を訪れていたのか、不貞腐れた言動でいながらも包み隠さず告白していた「彼」が、言葉を濁すのが、殺害の動機。
順調だったという二人の関係を、なぜ「彼」は殺害という形でENDにしたのか。
密室を舞台に、「彼」と刑事の濃厚な会話から紡ぎ出される「真実」とは」

(『Lecture-Being at home with Claude 〜クロードと一緒に- Zu々 』

https://www.zuu24.com/withclaude2021/

 

 話を面白いと思うか面白くないと思うかは正直分かれるところだと思います。後半でも書きましたが観終わった直後作品を咀嚼しきれず、様々な方の感想を拝見したのですが見事に評価が分かれていてそれも大変興味深かったです。基本的に話は堂々巡りで前半は一向に進まない印象。待てども待てども焦点が当たっている殺人の真実が伏線の"ふ"の字も見えてこない。正直途中で退屈に感じてしまいました。(すいません)取り調べの恫喝するようなシーンも多いので、その手のシーンがちょっと苦手な人はキツいかもしれません。

 そして終盤のイーヴの独白により、事件の真実が明かされます。しかし、その真実に対して理解が出来るか出来ないかと言うとそれはまた別の問題になると思うのです。

 

 ここからは私の舞台を見ての解釈になりますが、イーヴは"彼"のことを心から愛している。"彼"と共にいる時間は心も身体も満たされるし、"彼"もイーヴのことを愛している。しかし、イーヴは人に愛されたこともなく、人を愛したことも無い男娼。最高の瞬間を永遠に閉じ込めるために"彼"を殺してしまった……ということなのかなと。劇中のイーヴのようにうまく言葉にすることができません。言葉にするととても陳腐になってしまう。

 

 "彼"に関してのイーヴの話はあくまでイーヴの主観であり、"彼"が実際どのようにイーヴのことを思っていたのか真相は解りません。恋人として愛していたのか、兄弟として愛していたのか、または己の半身として愛していたのか。(半身だとどちらの意味合いもありそうですが)穿った見方をすれば、インテリ故の興味の対象か、同情か、はたまた一時の気まぐれの可能性だってありうるのです。亡くなった"彼"について語るのは"彼"自身ではないのだから。

 また、亡骸の「"彼"は微笑んでいた」と言うような旨のことをイーヴは言っていますが、それも真実か解りません。イーヴの感情故にそう見えたのか。実際そうだったのか。そもそも"彼"はイーヴから殺されることを受け入れていたのか。そうではなかったのか。

 

 言ってしまえば、"彼"に関しては全てイーヴの主観的な見方であり、"彼"に対しての真実は劇中で明らかにされる客観的な部分以外はどこまでが真実で、どこまでがそうでないのか解らないのです。

 事件の真実も「"彼"を愛していたが故に殺した」と言う何とも身勝手でシンプルなもの。イーヴが殺した事実も変わりませんし、大きなどんでん返しもありません。

 この結末をどう捉えるかによってこの作品を面白いと感じるかそうでないかは大分変わってくると思います。そしてその捉え方は幅が広くて然るべきだとも。

 ちなみに、私は真実は解ってもその真実をすぐに理解はできませんでした。今も咀嚼していると言っても過言では無いと思います。

 

 同時に、その捉え方は後半の独白を演じるイーヴ役の俳優さん次第だとも強く思いました。正直俳優さんの解釈や演技によってかなり印象が変わるだろうなと。

 

 ちなみに初演は1986年だそうなので、ゲイに関する感覚は今と随分異なっているんだろうなあと思います。もちろん環境も。

 

 前回の2019年に上演された際に私のツイッターのフォロワーさんが多く行っていて、しかも凄く評判が良かったのです。興味はあったのですが、この際は日程が合わず断念。今回もうっかりチケットを取り忘れ、今配信があるということで配信で観たのですが、舞台と言う環境を活かしてこその作品だと感じています。最後の余韻に至るまで作品として成り立っているので、配信だと一端は解ってもきっと空気感までは味わえない。

 正直個人的な感想としては、前半の間延び感は拭えないですし、真実は理解できても自分の経験の尺度で計るとどうしても飲み込んで落とし所がないんです。

 それでもやはり後半のイーヴの独白は力があります。この独白を色々な俳優さんで見てみたいし、この独白から最後の余韻を味わうために舞台へ足を運ぶ価値があるなと。

 

 松田くんのイーヴと小早川くんのイーヴも2019年に見ておけば良かったと改めて思いますね。2人はどんなイーヴでどんな独白をしたのか思いを馳せてしまいます。